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山本倶子の語りー新しい日本の語り 第2期第7巻

[編]日本民話の会

      責任編集・小澤清子

[体裁]四六判・196ページ、DVD付き 

[定価]本体1,800円+税

[ISBN]978-4-903487-74-8    

2014年3月発売

 

栃木県足利で語りの会を立ち上げ、図書館や学校、福祉施設などへのお話の出前をつづける語り手による、足利、そして京都など各地の民話。

 

『新しい日本の語り』シリーズ概要… 

語りと私   山本倶子 

 

一.幼い子にも

1.ねずみの嫁入り

2.身食い蛇

3.いたちとねずみのよりあい田

4.鯛とふぐの極楽行き

5.猿と蛙のよりあい餅

6.ズイトン坊さまのはなし

7.鳥のみじさ

8.ふなになった源五郎

9.雪むすめ

10.どんぐり

11.かみなりさんのふんどし

 

二.小学生になったらこんな話も

12.京都の蛙と大阪の蛙

13.きゅうり姫ご

14.かちかち山

15.しっぺい太朗

16.狐と山伏

17.あとかくしの雪

18.大蔵の火

19.笠地蔵

20.わらべ歌

 

三.大きくなったら

21.子育てゆうれい

22.腰折り雀

23.夢見小僧

24.月の夜ざらし

25.浦島太朗

26.雪の夜ばなし

四.伝説

27.かなふり松

28.お化け地蔵

29.つかずの鐘

「立本寺」と「子育てゆうれい」の話

 

山本倶子さんについて 小澤清子 

語りの学校 VII 米屋陽一

京都市、朱雀門そばのお寺の住職の娘として生まれ、おさないころは、遊び友達とケンカをしても、わらべうたでの言い合いだったという。

 

日本民俗学を学んだ大学まで京都で過ごし、戦後、急速に普及してきたラジオやテレビに翻弄されて聞く力を失くしていく子どもたちの将来を憂え、結婚を機に移り住んだ東京の練馬で、文庫活動や語りの実践を開始する。

外国の民話のように魔女や魔法、お姫様や王子様が出てこず、子どもたちには敬遠されがちな日本の昔話を、どうしたら魅力的に語り、伝えることができるか―これを生涯のテーマとして、日本の民話と正面から向き合ってきた山本俱子。

栃木県の足利に移り住んでのちも、同地にひとつもなかった語りの会を立ち上げ、足利の伝説や昔話を精力的に掘り起こす活動を続けている。

 

やわらかな京都訛りを通奏低音として紡ぎだされる山本俱子の語りの出前、たんと召し上がれ。

 

【語り部紹介】

山本倶子(やまもと・みなこ)

1938年、京都に生まれる。同志社大学文学部卒業、日本民話の会会員、日本昔話学会会員。1982年、東京で語りの活動をはじめる。1994年、栃木県足利に移住。足利で語りの会「おはなしコロリン」を立ち上げ、足利の図書館、保育園、学校、老人ホーム、幼稚園などで、お話の出前をボランティアで行なっている。著書に『足利の民話』(随想舎)。