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フランス・モード史への招待

▶2016年3月31日発売

『フランス・モード史への招待』

徳井淑子・朝倉三枝・内村理奈・角田奈歩・新實五穂・原口碧

[体裁]四六判・344ページ 

[定価]本体3,000+

[ISBN]978-4-86582-010-2

 

服飾の歴史に何を読み取るのか?――

長らく形態的な変遷をたどることに終始してきた服飾史研究において、アナ―ル学派の研究成果などを豊かに取り入れつつ、独自の領域を切り開いた徳井淑子教授とその若い仲間たちが、社会史・経済史・文化史などの手法を用いて、中世から現代までのファッションやモードの変遷とその意味を、それぞれの時代背景のなかに読み解こうとした試み。

 

第Ⅰ部 かたちから意味へ―歴史としてのファッション 

 

 序章 (徳井 淑子)  

1 服飾史は女の学問なのか

2 服飾史はロマン主義の歴史ブームから起った

3 ロマン主義の習俗史からアナール派の社会史まで

4 衣服にかかわる語彙は、服飾文化を理解する視座を示す

5 服飾の歴史になにを読み取るのか

 

 第1章 流行を商う―ファッション界の「ナポレオン」とオート・クチュールの起源(角田 奈歩)   

1 19世紀後半、オート・クチュールと百貨店の誕生

2 新物商、そしてモード商

3 パリから全ヨーロッパの宮廷へ──顧客層

4 ニッパチの悩み、確実な取り立て──経営と取引

5 流通の川下、ファッションの川上──商品と作業

6 モード商の終わりと近代的ファッション産業の始まり

 

 第2章 マネキンは映す―現代都市パリの生成とブランド戦略(朝倉 三枝) 

1 マネキン小史

2 都市の現代化とブティック

3 新型マネキン登場―写実主義から様式化へ

4 アール・デコ展―ブランド戦略としてのマネキン

 

 第3章 性は規制される―警察令にみる近代フランスの異性装(新實 五穂)

1 女性と異性装―異性装に関する史的研究

2 1800年11月7日の警察令

3 警察令と異性装の動機

4 警察令にみる異性装の表徴

 

 第4章 エチケットで身をたてる―礼儀作法書にみる近世・近代フランスのモード(内村 理奈)   

1 礼儀作法書の誕生から断絶、そして復活―処世術書から家政書、女子教育書へ

2 モードと宮廷作法

3 身分社会を支える男性の規範(コード)とモード(17世紀)

4 家庭生活を支える女性の規範(コード)とモード(19世紀)

5 服装規範の意味の変容とジェンダー

6 処世術としてのモード

 

 第5章 祝祭に演じる―15世紀フランスの仮装舞踏会「モーリスク」

 (原口 碧)    

1 祝祭・儀礼のなかの服飾

2 仮装の踊りの一幕 

3 モーリスクの衣装

4 異国趣味と敵対意識のはざまで

5 外交問題のなかで共有されるモーリスク・モムリー

 

第Ⅱ部 モードの歴史の道具箱 

1 遺産目録 

2 遺体調書 

3 会計帳簿(宮廷)

4 会計帳簿(商業文書)

5 戯曲 

6 商業年鑑

7 小説・戯曲 

8 年代記・回想録

9 ファッション雑誌 

10 ファッション写真

 

 あとがき

 

参考文献

図版一覧

索引

 

徳井 淑子(とくい・よしこ)

お茶の水女子大学名誉教授。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程単位取得満期退学。博士(人文科学)。著書『涙と目の文化史』(2012年、東信堂)、『図説ヨーロッパ服飾史』(2010年、河出書房新社)、『色彩の紋章』(訳・解説、2009年、悠書館)、『色で読む中世ヨーロッパ』(2006年、講談社)など。

 

朝倉 三枝(あさくら・みえ)

神戸大学大学院国際文化学研究科准教授。お茶の水女子大学大学院人間文

化研究科博士後期課程修了。博士(人文科学)。著書に『ソニア・ドローネー 服飾芸術の誕生』(2010年、ブリュッケ)。

  

内村 理奈 (うちむら・りな)

日本女子大学家政学部被服学科准教授。お茶の水女子大学大学院博士課程人間文化研究科単位取得満期退学。博士(人文科学)。著書『ヨーロッパ服飾物語』(2016年、北樹出版)、『モードの身体史 近世フランスの服飾にみる清潔・ふるまい・逸脱の文化』(2013年、悠書館)、『花嫁はなぜ顔を隠すのか』(共著、2010年、悠書館)など。

 

角田 奈歩 (つのだ・なお)

日本学術振興会特別研究員。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了、パリ第1大学経済史専攻Master 2課程修了。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。博士(人文科学)。著書『パリの服飾品小売とモード商 1760-1830』(2013年、悠書館)など。

 

 

新實 五穂(にいみ・いほ)

お茶の水女子大学基幹研究院人文科学系助教。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。博士(人文科学)。著書に『社会表象としての服飾 近代フランスにおける異性装の研究』(2010年、東信堂)など。

 

原口 碧 (はらぐち・みどり)

お茶の水女子大学基幹研究院研究員。 お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。博士(人文科学)。博士論文『15世紀フランス王国の宮廷文化における「東方」の表象―ヴァロワ朝ブルゴーニュ家とアンジュー家を中心に』(2014年、お茶の水女子大学)。