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藤原ツヂ子の語りー新しい日本の語り 第1期第5巻

[編]日本民話の会

[体裁]四六判182ページ、DVD付き

[定価]本体1,800円+税

[ISBN]978-4-903487-63-2

2013年4月発売

  

実績ある語り部たちが一堂に会した、画期的なシリーズ。

第5巻は、東京でも山深い檜原村で、卒寿を超えてなお元気に語り続ける藤原ツヂ子さんの、滋味あふれる全35話。

 

 

 『新しい日本の語り』シリーズ概要…

「家っていうのはね、年寄りが大事にされて幸せだって思えるようだと栄えるけど、粗末にされて不幸だと思うようなら、落ちぶれるものなんだって」

 

こう語る藤原ツヂ子は、豊かな自然にかこまれた檜原村に生まれた。一度聞いた話は忘れないという驚異の記憶力にめぐまれ、猟師で祈祷師で村医者的存在であった父親から、山で出会った不思議なことや恐い話、たくさんの昔話を聞いて育った。

 

「ものは思いよう」「他人が喜んでいるのに、水をさすようなことを言うもんじゃない」「人はなるようにしかならないから、思いわずらうことなかれ」――――

 

今年90歳を迎え、長い人生経験を経てたどり着いた、単純だけれども滋味あふれる藤原ツヂ子の語りの境地。東京都とはいえ、今なお山深く清々しい渓流の流れる檜原村の自然とともに、とっくりとお楽しみください。

 

責任編集者・高津美保子

36

1章 神と異郷 金の鳥/五人の地蔵さま/山姥の贈り物/貧乏神/座敷わらし

2章 妖怪と幽霊 雪女/小河内の山姥/食わず女房/河童の贈り物/死んだ人に会う  

3章 人と動植物 五日市線と狸/天までのびたタケノコ/鬼切の桂の木/頬なでの化け物/死人を引く狼

4章 人と人生 金の瓜/親を買う/むるが怖い/三隣亡/大岡越前守/空からぼた餅/三つの質問の神さま

 

 

藤原ツヂ子(ふじわら・つぢこ)

1923年、東京都檜原村に生まれる。娘時代に八王子、結婚後に秋田などにも住んだが、 現在は檜原村在住。父親からたくさんの昔話、世間話を聞いて育つ。そのほかにも祖父母、母、兄、義母、奉公先や近所の人、学校の先生などの語りに耳を傾け、一度聞いた話はすぐに自分の語りにしてしまう。 その語りは、『檜原の民話』(国土社)、「藤原ツヂ子の世間話」(『民話と文学』27号)、CD「昔話ふるさとへの旅・東京」(キングレコード)などに収められている。90歳近い現在でも衰えることなく語り続けている。