物語 英語の歴史

【著】フィリップ・グッデン

【監訳】田口孝夫

定価=本体2,600+税

四六判440ページ

ISBN978-4-903487-52-6

2012年1月発売(第2刷 2012年2月、第3刷2014年3月)

✣日本図書館協会選定図書

なぜ英語は世界語になったのか/なぜイギリスにフランス語が定着しなかったのか/なぜ綴りや変化が変則的なのか/「CUL8R」って?/名演説の秘密は/PC(政治的公正)とは…

面白エピソード満載、歴史を語る図版とともに、

わかりやすくてネタになる、エンタテインメントな英語史が誕生。

 

NHK英語講座でおなじみ、大杉正明氏推薦!

 

古代のルーン文字からシェイクスピアのダジャレ、イキのいいスラングまで。
ヨーロッパの片隅の言葉が歴史の波に洗われ、やがて世界を席巻していく。
“超言語(スーパー・ラングィッジ)”「英語」の過去・現在・未来と、生命力の秘密。

 

▶▶▶研究社『英語年鑑2014』の回顧・展望「英語史の研究」(評者:寺澤盾氏)に掲載されました。

▶▶『英語教育』2012年6月号に書評が掲載されました(評者:森住衛氏)

▶三省堂書店公式ブログ『神保町の匠』2012年6月7日付で紹介されました(評者:松澤隆氏)


これは滅多にない「おもしろい英語史の本」だ。

大杉正明氏(清泉女子大学教授)

英語のことわざにはローマやローマ人が登場する。“Rome was not built in a day.” や“When in Rome, do as the Romans do.”は誰でも知っているはずだ。なぜ英語のことわざにローマやローマ人が出て来るのか—その答えはこの本にある。この本は英語成立以前の、イギリスがローマ人に統治されていた時代から現在までを語ってくれる。いや、それどころか英語の未来像まで教えてくれるのだ。
英語がいつ、どのように成立し、イギリス、アメリカ、オーストラリアを始めとする英語圏に広がり、非英語圏を含め十数億人の人々によって話されるようになったか。そのプロセスはドラマチックで波瀾万丈だ。へたな小説よりもおもしろい。おもしろいのだが、それをおもしろく読ませる英語史の本は滅多にない。しかしこれは滅多にない「おもしろい英語史の本」だ。しかも今や世界中で通じる“OK”の語源情報や“blog” についての「うんちく」は英語好きの人間にはたまらなくうれしい。
しつこいようだが、私自身、英語史の本を読んでおもしろいと思ったことはほとんどない…この本を読むまでは。

 

はじめに―世界共通語
1章 初期の英語

1.ケルト人とローマ人:BC750頃〜AD410頃/2.アングロ・サクソン人:410頃〜800/3.ヴァイキングの影響:800〜1066

2章 中英語

1.ノルマン人の征服:1066〜1345/2.チョーサーの英語:1345〜1475

3章 発展する英語

1.シェイクスピアの時代:1552〜1616/2.信仰と科学:1603 〜1700/3.新しい言語の発見:1600〜1787

4章 近代の英語

1.ジョンソン博士の時代:1700〜1800/2.アメリカの独立:1787〜1885

5章 グローバルな英語

1.英語の普及:1600〜1900/2.19世紀:1800〜1928

6章 今日の世界における英語

1.英語の現状:20〜21C/2.英語の将来:21 C〜

7章 英語をめぐる論争

1.英語―正しい使い方と誤った使い方/2.英語―立場を明確にするもの

 

補遺:英語の祖語と時代区分/本書の主な時代区分/本書の主な登場人物(時代順)/関連地図/索引/参考文献

 

      詳細…

【著者】
フィリップ・グッデン(Philip Gooden)
バース在住のイギリスのミステリー作家。 エリザベス朝のロンドンを舞台にシェイクスピアの劇団の役者ニック(Nick Revill)が探偵として活躍するシリーズや、ヴィクトリア朝の大聖堂の町を舞台にしたトマス・アンセル(Thomas Ansell)のシリーズで知られる。また、言語にも深い関心をもち、I’m Sorry, I’ll Write That Again: Guinness Guide to Better English (1996)、Who’s Whose? (2004) 、Name Dropping (2006)、Faux Pas?  (2006 ※the English Speaking Union award for the best English Language book of 2006を受賞) など、その方面の著作も少なくない。

 

【監訳者】
田口孝夫(たぐち・たかお)
大妻女子大学文学部教授(英文学専攻)。主著に『記号としてのイギリス』(共著)、『英語教師のスクラップブック』など。訳書にC.ドゥーリエ『トールキン・ハンドブック』(監訳)、S.キャッシュダン『おとぎ話と魔女』、A.D.カズンズ編『シェイクスピア百科図鑑』(共監訳)など。