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「若草物語」の ルイザのヨーロッパ旅物語

2024年6月24日発売予定

 

[著]ルイザ・メイ・オルコット

[構成・訳]谷口由美子

[体裁]四六判・272ページ

[定価]本体2,200円+税

[ISBN]978-4-86582-049-2

もっと自由に旅したい――19世紀の“女子旅”へようこそ!

時は19世紀、アメリカから蒸気船に乗って、あこがれのヨーロッパへ――
「若草物語」で一躍人気作家となったルイザ・メイ・オルコットが、妹と友人の三人で出かけた女性だけの大周遊旅行が、いきいきとよみがえる!
旅行小説『ショール・ストラップス』を初邦訳、また「若草物語」のローリーのモデルとなった青年との出会いを『わが少年たち』から訳出。そして妹メイの旅先のスケッチも収録。

 

 

「――ある晴れた六月の日、旅の女三人組は、片手に大事な荷物を持ち、肩に小さなポーチをかけ、シンプルな服に目立たない感じの帽子を身につけ、決意を胸に、しかし顔はやさしく、出発したのだった。好きなところを好きなように見る、そういうつもりでフランス漫遊の旅に出たのである。恐れなどまったくなかった。」

(『ショール・ストラップス』「3 フランス」より)

 

 

Ⅰ.最初の旅 ―『わが少年たち』より
  *ルイザの第一回ヨーロッパの旅(1865年〜66年)について
 § ジョーおばさんのお話かご 第一巻『わが少年たち』より
   まえがき
   「ローリー」 

Ⅱ.二度目の旅 ―『ショール・ストラップス』
  *ルイザの第二回ヨーロッパの旅(1870年〜71年)について
 § ジョーおばさんのお話かご 第二巻『ショール・ストラップス』
   まえがき 
   1 出発 
   2 ブルターニュ 
   3 フランス 
   4 スイス 
   5 イタリア 
   6 ロンドン 

 訳者あとがき 
 訳注/参考文献/図版出典 

【著】
ルイザ・メイ・オルコット(Louisa May Alcott, 1832~1888)
アメリカの作家。1868年、少女向けに執筆した『若草物語(Little Women)』(第1巻)で一躍人気作家となる。ルイザと3姉妹など家族をモデルにした青春物語で、主人公ジョーを当時女性に求められたステレオタイプではなく、自由な思考を持つ行動的な人物として描いた。一家の生活を支えるため働き続け、小説や童話、詩など300以上の作品を残した。オルコット一家が長年暮らしたオーチャード・ハウスは記念館として公開されている。主な作品に『若草物語』(第1~第4)、『8人のいとこ』、『昔気質の一少女』、『ライラックの花の下』、『仮面の陰に』など。

 

【構成・訳】
谷口由美子(たにぐち・ゆみこ)
翻訳家。上智大学外国語学部英語学科卒業。アメリカに留学後、主に児童文学の翻訳を手掛ける。著書に『大草原のローラに会いに―小さな家をめぐる旅』(求龍堂)、訳書に『若草物語 1&2』、『8人のいとこ』(以上、講談社)、『ロッタの夢 オルコット一家に出会った少女』、『長い冬』など「ローラ物語」5冊(以上、岩波書店)、『ルイザ― 若草物語を生きたひと』(東洋書林)、『大草原のローラ物語 ―パイオニア・ガール』(大修館書店、2018年日本翻訳家協会翻訳賞佳作)、『わかれ道』、『アリスの奇跡 ―ホロコーストを生きたピアニスト』(以上、悠書館)など多数。

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