騎士道百科図鑑

【監修】コンスタンス・B・ブシャード

【日本語版監修】堀越孝一

 

定価=本体9,500円+税

B4変形判(305×235mm)フルカラー304ページ 

2011年1月発売

ISBN 978-4-903487-43-4

 

 

ページ見本はこちら


 

今なお物語に生き続ける 〈騎士〉のすべて!

12世紀から14世紀、中世ヨーロッパの戦場や宮廷では、騎士たちはきわだった存在だった。

城が建てられはじめたころと相前後して歴史の舞台に姿をあらわし、ノルマン・コンクェストや、イスラム勢力に対する十字軍、そして百年戦争などで主役を演じた騎士たち。きらびやかに輝く鎧に身を包み、色とりどりの紋章に飾られて、華やかなトーナメントで技を競い、美しいレディにひそかな想いをよせる騎士たち。 トルバドゥールやミンストレルが武勲詩にうたい、〈アーサー王の物語〉や〈聖杯伝説〉の主役となった騎士たち。

 

リチャード獅子心王にサラディン、シャルルマーニュやエル・シド、エドワード黒太子にジャンヌ・ダルクなどなど、史実と伝説がないまぜになって歴史を彩った綺羅星のような人物群像。 時代が動いて、現実の騎士はカノン砲や鉄砲のまえに主役の座をおりることになっても、歌謡や文学に、映画やゲームの世界に、いまなお生き続ける騎士たち。

 

騎士になる訓練、騎乗する馬、剣や槍に鎧、身元を明かす紋章のシンボリズム、キリスト教信仰と暴力との折り合い、宮廷での身の処し方と恋愛、名だたる合戦のさまを臨場感ゆたかに描き出し、〈騎士〉と〈騎士道文化〉をあますところなく紹介。

✦騎士の起こりから騎士道精神、日常生活や装備、歴史に残る戦闘、さらには文学や映画、ゲーム等の物語世界まで、騎士と騎士道について幅広い視点から迫る。

✦古今の絵画やイラスト、映画やテレビのシーンなど400点以上の多彩な図版を収録。

✦海外と日本の研究者による読み応えのある記述。

 

▶▶▶『日本経済新聞』1月23日付読書面で紹介されました。

   『図書新聞』2011年6月25日号で書評が掲載されました。書評紹介…

気難しいはずの歴史書が、胸躍るエンターテインメントに

 佐藤賢一氏(作家)

 なんというか、実に楽しい一冊だ。図鑑と銘打ちながら、単なる図鑑でないからだ。 いや、騎士ないしは騎士道について、なにか調べたいと思えば、その用は十分に足してくれる。歴史から理念からを語って、間然するところがない。ところが、なのだ。

 調べもののつもりで開いて、項目の先まで読み進んでいる自分がいる。ときには前の頁に戻り、そうだったのかと、もどかしい思いを解消したりもしている。知らず読みふけってしまうほど面白いのは、魅力的な叙述に、達者な目配りに、なかんずく豊富な図版があるからだ。それも誤魔化しイラストの類でなく、本物の中世画ばかりだ。当たり前のようだが、これが素晴らしい。気難しいはずの歴史書を、胸躍るエンターテインメントに、いや、一種の総合芸術にまで高めた、確かな理由のひとつだと私は思う。

 

[第Ⅰ部 騎士の登場]

騎士の起源/騎士道の理想/貴族の馬/芸術にみる騎士ほか

[第Ⅱ部 騎士の生活]

騎士の日常/城/武器/騎士と戦い/紋章/十字軍騎士団/アジアの騎士ほか

[第Ⅲ部 歴史にみる騎士]

ノルマンの時代/十字軍/レコンキスタ/アルビジョワ十字軍/百年戦争/騎士の衰退

[第Ⅳ部 文化遺産]文学にみる騎士/映画とテレビ/戦争とゲーム/年表/参考文献/用語解説/索引ほか

      全目次はこちら…

【監修】コンスタンス・B・ブシャード(constance brittain bouchard

西洋中世史の研究者。アメリカ、Akron大学教授。編著にThose of My Blood: Constructing Noble Families in Medieval FranciaUniversity of Pennsylvania Press 2001. Ohio Academy of Historyより"Outstanding Publication Prize"2002年に受賞)ほか。

 

【日本語版監修堀越孝一(ほりこし・こういち)

学習院大学名誉教授。中世ヨーロッパ史を専門とし、他方西洋美術や日本中世の歌謡、フランスの詩人まで幅広く論じ、著作も多い。主著に『中世の秋の画家たち』『パンとぶどう酒の中世―15世紀パリの生活』『中世ヨーロッパの歴史』『わがヴィヨン』主訳書にホイジンガ『中世の秋』など。