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シェイクスピア百科図鑑—生涯と作品
【監修】A.D.カズンズ
【監訳】荒木正純・田口孝夫
定価=本体9,500円+税
B4変形判(305×235mm)304ページ
2010年8月発売
ISBN 978-4-903487-39-7
時空を超えたシェイクスピアの魅力の全貌に迫る
シェイクスピアの〈正典〉とされる作品すべてについて、あらすじや時代背景、解釈の変遷をたどるとともに、上演史を彩る舞台や映画の名場面を紹介。死後400年を経てなお世界中で読まれ、演じられ、改作されつづける作家の魅力を一冊に凝縮。
✦ 劇中のシーンをはじめ、影響を与えた芸能やSF映画、コミックまで、多彩な写真により魅力と影響を紹介。
✦ 作品のストーリーや構成、著者による分析、創作の背景や材源、解釈の変遷までを解説。
✦多彩な登場人物の関係が一目でわかる人物相関図や、主要人物の特徴的な台詞、劇の背景を紹介し,作品の魅力を伝える。
▶▶▶『朝日新聞』読書面(2010.9.5)、『日本経済新聞』読書面(2010.9.19)、『図書新聞』12月18日号(評者:田中一隆氏)に書評が掲載されました。 書評紹介…
「こんな本が見たかった!」
阿刀田高氏(作家)
シェイクスピアの歴史は長い。そして広い。2016年には没後400年となる。世界の各地でこの奇才を愛した人々の喜びが多彩な催しとなって示されるだろう。こんな時期に、こんなみごとな本が上梓されるのは、本当にうれしい。印刷も美しく編集も入念で、本という文化を目いっぱい盛り込んだ名品だ。シェイクスピアは演劇の雄なのだから、その資料にはヴィジュアルな要素が絶対に必要だ。百聞一見に如かず、見ればこの本がそのタイトルの通り図鑑として見て楽しく、充実したものであることがよくわかる。もちろん活字の部分も配慮が行き届いている。作品を手際よく紹介し、さまざまなデータをちりばめ、黒澤明の映画や野村万作の狂言まで触れてあるのだから驚いてしまう。座右に置いてペラペラと長い歴史を望見しよう。そしてときおりじっくりと読もう。
〈時空を超えるシェイクスピア―シェイクスピア以前の世界〉
シェイクスピアの人と生涯/シェイクスピアの正典/シェイクスピア作か否か/魂のことば/普遍的な現象/シェイクスピアの変わらない魅力
〈演劇作品:歴史劇〉ヘンリー6世・第1部/ヘンリー6世・第2部/ヘンリー6世・第3部/リチャード3世/リチャード2世/ジョン王/ヘンリー4世・第1部/ヘンリー4世・第2部/ヘンリー5世/ヘンリー8世
〈喜劇〉ヴェローナの二紳士/間違いの喜劇/じゃじゃ馬ならし/恋の骨折り損/夏の夜の夢/ヴェニスの商人/ウィンザーの陽気な女房たち/お気に召すまま/から騒ぎ/十二夜/終わりよければすべてよし/尺には尺を
〈悲劇〉タイタス・アンドロニス/ロミオとジュリエット/ジュリアス・シーザー/ハムレット/トロイラスとクレシダ/オセロー/リア王/マクベス/アントニーとクレオパトラ/アテネのタイモン/コリオレーナス
〈ロマンス劇〉ペリクリーズ/シンベリン/冬物語/あらし(テンペスト)/二人の貴公子
〈詩篇〉ヴィーナスとアドニス/ルークリース凌辱/情熱の巡礼者/不死鳥と山鳩/恋人の嘆き
〈ソネット集〉はじめに/テーマ、引喩、形象/意義と影響
〈レファレンス〉年表/参考文献
【監修】
A.D.カズンズ(A.D.Cousins)
シドニーのマクオーリー大学英文学教授および学科長。著書にShakespear's Sonnets and Narrative Poemsなど。
【監訳】
荒木正純(あらき・まさずみ)
筑波大学名誉教授、白百合女子大学教授。著書に『ホモ・テキステュアリス:20世紀欧米文学理論の系譜』『芥川と腸詰め』、訳書に『宗教と魔術の衰退』『脅威と占有』ほか。
田口孝夫(たぐち・たかお)
大妻女子大学文学部教授。主著に『記号としてのイギリス』(共著)、『英語教師のスクラップブック』、訳書に『同性愛の社会史』『羨望の炎ーシェイクスピアと欲望の劇場』ほか。
(*刊行時のものです)