図説 お金と人生 The Book of Money
[著]ダニエル・コナハン&ダニエル・スミス
[訳]大川紀男
[定価]本体5,800円+税
[体裁]B5変形判・フルカラー256ページ
[ISBN]978-4-903487-90-8
2014年8月発売
人生のいろいろなステージに、人はお金とどのような付き合い方をすればよいのか?
お金の本質と仕組み、現代の金融世界とリスク、経済格差… 人とお金との複雑な関係の迷路から抜け出す水先案内となるべく、お金にまつわる諸問題を、グローバルな動きと身近な事例の両面からやさしく解き明かす。ビットコインなど新旧の金融経済用語や事項も随所に解説し、世界各国で翻訳されている、定評ある中学生からの金融リテラシー入門。
1.複雑な国際金融市場の仕組みを、国家などのマクロの視点と、個人などのミクロの視点からわかりやすく解説。グローバルな動きと身近な事例の両面から、お金とのつきあい方を考える。
2.地図や図表、イラスト、写真などの多くの図版により、視覚的な理解を助ける。
3.「デリバティブ」「クラウドファンディング」「社会的企業」など、知っておきたい新旧の金融経済用語や事項を、コラムや巻末の用語集などで随所に解説。
“最も豊かな10%の成人が世界の富の85%を所有する一方、50%の人びとが所有する富はわずか1%未満でしかない。”
お金は、人類がうみだした偉大な発明のひとつであり、いまや、ほぼ全ての文化に存在し、モノの相対的価値を計る指標であり、価値を蓄積する手段であり、物流を促す潤滑油であり、あらゆる社会になくてはならない〈血液〉と言ってもよい存在である。
お金はたしかに優れた機能をたくさん有しているけれども、それは常に力と欲望の源泉であったし、多すぎても、少なすぎても、人々の苦痛の種になってきた。
人生のいろいろなステージに、人はお金とどのような付き合い方をすればよいのか?―お金の本質と現実のお金の動きの仕組み、ある一地方の小さな出来事がアッという間に世界的な金融危機につながる奇怪きわまりない現代の金融の世界と、そこから脱出する方法の模索、富める者と貧しき者との格差の増大の行きつく先、物議をかもしているビットコインなど代替通貨の可能性などなど…
本書は、こうした問題を、イラストをまじえて平易に解説し、人とお金との複雑な関係の迷路から抜け出す水先案内となることでしょう。
“お金はあなたに食べ物を与えてくれるが食欲は与えてくれない。薬を与えてくれるが健康は与えてくれない。知り合いを与えてくれるが友だちは与えてくれない。下僕を与えてくれるが忠誠は与えてくれない。楽しい日々を与えてくれるが平穏や幸福は与えてくれない。”
—ヘンリック・イプセン(1828~1906、作家)
序論
第1章 お金小史
第2章 豊かな世界、貧しい世界
第3章 お金と政府
第4章 銀行と銀行業
第5章 市場
第6章 投資と金融
第7章 お金とビジネス
第8章 お金の科学
第9章 お金と法律
第10章 人生のステージ
第11章 貯蓄、支出、贈与
第12章 お金の未来
用語集
【著者】
ダニエル・コナハン(Daniel Conaghan)
英国出身の作家、ジャーナリスト。もとフィナンシャル・アドバイザー。英国の日刊紙「デイリー・テレグラフ」に定期的に寄稿するとともに、「コンデナスト・オンライン」創刊に参加。また、「ホリンジャー・デジタル」の英国担当副社長を務める。資産運用の職務とKCキャピタル社取締役の経験から裏づけられた、国際金融市場に関する高度かつ広範な知識をもつ。
ダニエル・スミス(Daniel Smith)
ライター、編集者。
【訳者】
大川紀男(おおかわ・のりお)
1949年、横浜生まれ。国際基督教大学卒業後、出版社勤務などを経て約30年にわたって自身の翻訳会社を経営したあと、翻訳家として独立。人材(HR)をテーマとしたウェブ媒体のほか、『新大陸主義』(2013年、潮出版社)など書籍の翻訳にも精力的に携わっている。