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チョーサー巡礼 : 古典の遺産と中世の新しい息吹きに導かれて
[企画]池上忠弘[編]狩野晃一
[体裁]四六判・564ページ
[定価]本体4,800円+税
[ISBN]978-4-86582-047-8
2022年8月発売
チョーサー文学と西洋中世の豊饒な世界を味わいつくすための道しるべ!
チョーサーは、いかにしてイギリス最高峰の詩人になったのかーーヨーロッパ各国の中世文学はもとより、政治や社会、美術や音楽など、さまざまな分野の探索の成果を道しるべに、チョーサーの人格形成から文学的成熟、そして『カンタベリ物語』にいたる道筋をたどる。チョーサー作品と時代背景に多様な光をあてる案内書(コンパニオン)!
【書評・メディア掲載】
▶『図書新聞』(2023年4月29日付)に書評が掲載されました(評者・岡本広毅氏)。
▶『図書新聞』(2023年3月4日付)に書評が掲載されました(評者・多ヶ谷有子氏)。
▶『毎日新聞』「ブックウォッチング」(2022年10月5日付)でご紹介いただきました。
はじめに
チョーサーの作品一覧
第Ⅰ部 チョーサーと『カンタベリ物語』
1. チョーサーの生涯(河崎征俊/狩野晃一)
2.『カンタベリ物語』の写本と初期刊本(中尾佳行/池上忠弘)
3. チョーサーの英語(池上昌/堀田隆一/狩野晃一)
第Ⅱ部 チョーサーとヨーロッパ文学
4. チョーサーと中世ヨーロッパ文学伝統
―チョーサー文学の成立に向かって(池上忠弘/杉藤久志)
5. 中世ラテン文学とジェフリー・チョーサー(瀬谷幸男)
6. チョーサーと「フランス文学の伝統」(細川哲士)
7. 中世フランス文学
―クリスティーヌ・ド・ピザンとシャルル・ドルレアン(横山安由美)
8. アングロ・ノルマン文学(和治元義博)
9. 中世イタリア俗語文学とジェフリー・チョーサー(狩野晃一)
10. 「耐える女」の表象
─ボッカッチョの『テセイダ』と『デカメロン』第10日第10話(伊藤亜紀)
第Ⅲ部 チョーサーの時代と文化
11. 歴史・時代背景(松井倫子)
12. 14世紀西ヨーロッパの美術作品に見られる“近代性”
—自然描写と世俗性(佐藤よりこ)
13. 中世の音楽(石多正男)
14. チョーサー関連年表
15. 文献表( 河崎征俊/杉藤久志/狩野晃一)
あとがき
索引
【企画】
池上忠弘(いけがみ ただひろ)
1932-2018年没。英文学者、成城大学名誉教授。2011年瑞宝中綬章。中世英文学の写本や刊本を研究し、イギリス中世の詩人ウィリアム・ラングランド『農夫ピアズの幻想』を初邦訳。日本の中世英文学研究を牽引した。
【編】
狩野晃一(かのう こういち)
明治大学農学部准教授。専門は中世英語英文学。共編著にLinguistic Variation in the AncreneWisse, Katherine Group and Wooing Group、‘Preamble to the First Japanese Translation of The Canterbury Tales: a social mirror and a cultural bridge’ Chaucer’s Global Pilgrimage 、翻訳に『シチリア派恋愛抒情詩選』、『中世イタリア民間説話集』 。チョーサー研究会事務局。
【関連書】