挿図篇
はじめに 

第Ⅰ部 回想のヨーロッパ中世

 まえがき 
 序章 ドン・キホーテの風車  

ザンクト・ガレンの水車/ローマの水車―粉挽きの出現/フランクの水車/水車のルネサンス/のこぎり水車/水車におびえるドン・キホーテ/風車の発明/イスラム世界の「風車」/ブリューゲルの風車/村の風車/風車と絞首台
 

Ⅰ ロワールの春   

流転の修道院/城主領ル・パレ/城主領の国際関係/村の領主たち/破産した領主もいた…/若者の旅立ち/歌の土地、水の土地/アキテーヌ小史/ポワチエの城主/モーベルジョンヌの塔

 Ⅱ 運命女神の歌

トルバドゥールの女王/アリエノールの宮廷/歌人ベルナール/遠い恋/ポワチエの初夏/ヴィエンヌの流れのほとりに/運命女神の歌/タヴァンの騎士

 Ⅲ 孤独な哲学者

エロイーズぶみ/大教師のスキャンダル/サン・ドニとはだれのことか/十二世紀の知性の態度/けんかの顛末/アベラールとエロイーズの再会/わが災禍の歴史/修道院長対修道士団/倉庫係ケラリウス/もうひとりのピエール

 Ⅳ 尼僧院の暦日 

エロイーズの手紙/愛の怨みと讃歌/嘆きのエロイーズ/野性の女/信仰は形か心か/パラクレーの秋

 Ⅴ 時代の典型

パラクレーに還る/もうひとりのピエール―クリューニー修道院長/石工集団―自由石の親方/黒と白の対立/教会の分裂/ユーグ聖人の科木/醒めた精神

 Ⅵ パリの青春

無頼の詩人/母にささげるバラッド/おれはアンジェーへゆく/養父の家―ソルボンヌ界隈/放浪の放蕩息子/あやうく首を吊るされかかる/悲しき養父に捧げる詩

 Ⅶ そのかみの貴女のバラッド

去りし青春への悼み―『遺言の歌』/死のリアリズム/反魂のバラッド/ジャン・ド・マンの自然主義/ヴィヨンのエロイーズ像/アリエノールの孫娘/ネール館の女主人/ナヴァール王妃の謎/「つれなき美女」への讃歌

 Ⅷ 無名の旗

大足のベルト/古き世のメーヌ/陽気なベルトラード/毛皮を替える女/最愛のアランビュルジス/ロレーヌの女たち

 Ⅸ また、ジャンヌ、気立てのよいロレーヌ女

画家と詩人と異端女/ドンレミ村の領主/一匹狼の守備隊長/ディジョン、サラン、ドールの殿/ジャン・マルソーとはだれか/薪の値段も上がりっぱなし・・

 Ⅹ 王の塩倉庫 

パリ一市民の日記/かねとものの値段/塩の値段の怪/塩の道/すてきな殿様/アランソン侯叛逆/サランの塩井戸 

 終章 去年の雪

奇妙な三角関係/しゅうとめと娘むこ/ジャンヌの旅立ち/ 「そのかみの」フランスの歴史を歌う/「フランス」旅案内―詩の構造

 あとがき 

 

第Ⅱ部 青春のヨーロッパ中世

 序章 放蕩息子の帰宅
   1 中世的世界に若者を探す
   2 白鳥の家
   3 白鳥の宴
 
 Ⅰ ヴィヨンの歌祭文
   1 白鳥の歌 
   2 この旅の里程 
  
 Ⅱ 老人の文学
   1 ギヨーム・ヴィヨンとは何者であったか? 
   2 フランソワ・ヴィヨンはいなかった 
   3 老猿 

 Ⅲ 若者は書を捨てて
   1 若者ばりの恋歌 
   2 若者は書を捨てて 
   3 青春の死 

 あとがき 

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 索引
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