まえがき

 

序 論 中世から近世へ―国際金融の始まり(鈴木俊夫)

はじめに

貨幣と利子

 高利の制限/高利引き下げと信用制度の発達

地中海やハンザ同盟諸都市の交易活動と大市(メッセ)

 ヨーロッパ世界の誕生と「商業の復活」/「中世のグローバル市場」/遠隔地取引と富豪の登場 

初期の金融市場と銀行の発達 

 アントウェルペンとアムステルダムの金融市場/中世イタリアの銀行業/振替銀行―アムステルダム銀行/東インド会社/チューリップ恐慌/「南海泡沫」事件 

 

第1章 イギリス(小林襄治)  

はじめに 

金本位制の展開 

銀行制度の発展

貨幣・資本市場の発展

 

第2章 フランス(矢後和彦)  

はじめに

絶対王政期の金融システムとフランス革命

フランス銀行とオート・バンク

近代的信用制度の成立 

 フランス銀行の改革/クレディ・モビリエの展開と挫折/預金銀行・事業銀行の形成 /パリ証券取引所 

大衆貯蓄、農業信用、地域金融―独自の領域 

 大衆貯蓄機関―貯蓄金庫と預金供託金庫/農業信用金庫―クレディ・アグリコルの前身/地方銀行―預金銀行・フランス銀行との関係 

両大戦間期の変化 

 1920年代の通貨危機と通貨安定化―「ポワンカレ・フラン」/1930年代初頭の金融危機―中期信用と金融市場調整/人民戦線期前後の改革―フランス銀行の進化 

おわりに―フランスの金融システムの特異性 

 

第3章 ドイツ(赤川元章)

はじめに 

通貨制度の形成およびライヒスバンクの成立と役割

 ドイツ通貨、マルクの誕生/ライヒスバンクの成立と役割

金融システムの成立と展開 

 個人銀行の発生と展開/ドイツ産業と大規模株式銀行の成立/専門金融機関の成立と業務の特色 大銀行と産業金融 

 大銀行の発展とその業務/銀行の産業に対する関係

取引所の発達と証券市場の特色 

 主要取引所の成立と展開/ドイツ証券市場と取引所

ドイツの国際銀行業―海外銀行の活動と世界市場

 資本輸出/海外諸地域におけるドイツ銀行業の活動/ロンドン金融市場とドイツ銀行業の関係 

激動の両大戦間期における金融問題 

 ドイツ金融恐慌と銀行業/大インフレーション期の国家とライヒスバンク

 

第4章 帝政ロシア(ソフィア・ソロマティーナ *訳=矢後和彦)

帝政ロシアの経済成長―1860年代〜1910年代 

帝政ロシアの金融システム―19世紀後半〜20世紀初頭 

 金融機関の諸類型/初期の株式商業銀行―186474年/景気後退と新たな飛躍の準備―1875〜92年/1890年代における投資銀行の活況

20世紀初頭の変化

 18991908年における「ニューエコノミー」の危機/ユニバーサル・バンキングへ―190913年の新生

戦争と革命の時代におけるロシアの銀行―191417

帝政ロシアの銀行システムの経験とその特徴―結論にかえて

 

第5章 アメリカ合衆国(菅原 歩)

アメリカ金融史の特徴

植民地時代

建国期 

 大陸紙幣/ドルの成立/最初の銀行設立/第一合衆国銀行の設立から清算/第二合衆国銀行の設立から清算

州法銀行期 

 州法銀行の発展/アメリカ銀行制度の特徴/ニューヨーク証券市場の発展 

南北戦争期 

 グリーンバックの発行/国法銀行の設立

金本位制の成立

 金本位制への道/自由銀運動/金本位制への巻き返し/自由銀運動の退潮

中央銀行制度の成立 

 1907年恐慌/連邦準備制度の成立

1920年代の繁栄 

 第一次世界大戦の影響/1920年代の株式ブーム

大恐慌とニューディール

 大恐慌/ニューディール

 

第6章 アルゼンチン(北林雅志)

はじめに 

アルゼンチン国家形成期における通貨と金融 

 独立当初の通貨と金融/ブエノスアイレス銀行/リオ・デ・ラ・プラタ諸州連合銀行/ロサス独裁体制下の通貨と金融/ブエノスアイレス州とアルゼンチン連合/貨幣制度統一に向けた動き/兌換部の開設と銀行券兌換開始/1876年の兌換停止/ナショナル銀行の創設 

通貨・銀行制度の改革(1880年代)からベアリング恐慌へ 

 アルゼンチン・ペソの創設/金本位制の採用と兌換制度の再開/国家保証銀行制度の導入/不動産銀行と土地ブームの実態/1880年代後半の外国資本の流入/1890年アルゼンチン恐慌/ベアリング恐慌 

国際金本位制とアルゼンチン 

 アルゼンチン国民銀行創設と兌換局の開設/恐慌からの回復過程とその後の経済発展/1899年兌換法の成立

アルゼンチンにおける中央銀行の設立過程 

 金本位制の停止と再開/世界恐慌と金本位制からの離脱/中央銀行の設立/アルゼンチン中央銀行 /アルゼンチン中央銀行の国有化

むすび 

 

第7章 インド(西村雄志)

はじめに 

インド経済の概観 

金融制度の展開 

 概要/在来金融機関の役割/為替銀行の発展/管区銀行の設立/株式銀行の発展と役割/中央銀行制度の発展

銀行業と信用制度

おわりに 

 

8章 中国(蕭 文嫻)

はじめに 

中国における財政通貨制度の展開

中国の伝統的金融機関

 地方金融機関である銭荘/国内送金業務の専門金融機関である票号/地方官銀銭号 

中国に進出した外国銀行 

 外国銀行の進出過程―18401914年/1914年以降の外国銀行 

中国系近代銀行の発展 

 中国の最初の株式銀行の設立/政府系銀行の設立/191236年の発展/近代銀行の銀行券発行業務/近代銀行と内国債引受業務/銀行業務の近代化/政府系銀行と政府との関係

戦時期および戦後直後の金融変革―193749年 

計画経済時代の金融システム―194978年 

改革開放後の銀行システムの変革 

おわりに 

 

9章 日本(粕谷 誠)

江戸時代の金融システム 

 金融を支える制度/貨幣制度/金融の仕組み 

近代的金融システムの形成 

 金融を支える制度/貨幣制度/普通銀行と貯蓄銀行/中央銀行をはじめとする特殊銀行/株式会社制度の普及と株式取引所/銀行の外国業務

戦間期の金融 

 戦間期の経済/銀行動揺の発生と銀行合同政策/株式市場と社債市場/外国業務の発展

 

10 世界大恐慌と国際通貨制度(平岡賢司)

第一次世界大戦後の世界経済上の構造変化 

 戦債・賠償問題/国際金融市場の変化

再建金本位制の成立と展開 

 イギリスの金本位復帰とポンドの脆弱化/国際通貨ドルの台頭とアメリカの資本輸出

世界大恐慌と再建金本位制の崩壊

 アメリカ大恐慌の勃発/ヨーロッパ金融恐慌/イギリスのポンド切下げとスターリング・ブロック形成/アメリカの金本位制停止

ローズヴェルトの通貨政策の展開と為替安定化の枠組構築 

 ローズヴェルトの金政策/金準備法の成立

三国通貨協定 

 金ブロックの結成と崩壊/三国通貨協定の成立 

 

11 現代国際金融の諸相(入江恭平)

ブレトンウッズ体制とユーロカレンシー市場の出現―1950年代~60年代 

 ブレトンウッズ体制/ユーロカレンシー市場の出現と国際銀行業

ドルの金交換停止と変動相場制移行―1970年代以降

 ドル危機からブレトンウッズ体制の崩壊/ブレトンウッズ体制の崩壊と変動相場制への移行/ヨーロッパ通貨統合への胎動―スネーク(ヘビ)からEMSへ 

証券取引システムの変貌―「メーデー」から「ビッグ・バン」へ 

 ニューヨーク証券取引所のメーデー(1975年)と全米市場システム/NASDAQの登場(1971年)/メーデーからビッグ・バンへ(1986年)

2000年代の世界金融危機 

 規制緩和・シャドーバンキング・金融コングロマリット/証券化とSPL問題/証券化過程と金融機関/世界金融危機の発現・展開/2008年の危機の進行過程

世界金融危機と「ドル不足」 

欧州の銀行における「ドル不足」の発現

   

論 開発経済とグラミンバンク(モハマド・マイン・ウディン *訳=伊藤大輔)

はじめに

グラミンバンク・モデル 

女性が顧客である意味 

 

 

あとがき

参考文献/索引/著者略歴