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ヒトラーの宣伝兵器―プロパガンダ誌《シグナル》と第2次世界大戦
[著]ジェレミー・ハーウッド
[監修]源田 孝
[訳]大川紀男
[定価]本体8,000円+税
[体裁]A4判・フルカラー226ページ
[ISBN]978-4-903487-99-1
2015年1月発売
わが国で初めて本格的に紹介される『シグナル』の誌面を通してナチス・ドイツのプロパガンダの内幕に迫る
ドイツ軍がポーランドに“電撃的に”侵攻して第2次世界大戦がはじまってほぼ6カ月たった1940年4月、《シグナル》は創刊された。アメリカの『ライフ』や『ナショナル・ジオグラフィック』をモデルにし、斬新なレイアウトの採用、カラーと白黒の写真、辛辣な戯画、わかりやすいイラスト、高度に視覚的な地図などを惜しみなく使った『シグナル』は、ほとんどすべての発行地域でまたたく間に成功を収め、最盛期には20の言語の版が出され、隔週刊で、毎号250万部の販売部数を誇った。その圧倒的な写真と宣伝記事は、今なお色あせない魅力をもっている。そこに描かれた第2次世界大戦は、実際とどう違っていたのか。
本書は、これまでわが国ではほとんど触れられてこなかった『シグナル』の誌面そのものを大きく紹介し、現実の政治および戦闘の推移と照らし合わせることによって、ヒトラーとナチス党がいかに自国民を煽りたて、また敗色が濃厚になるにつれ、いかに国民の心と乖離していったかを明らかにする。
発祥
電撃戦
ポーランドからノルウェーへ
西部戦線への猛攻
ダンケルク
嵐の前の静けさ
バトル・オブ・ブリテン
電撃戦から「バルバロッサ作戦」へ
バルカン半島での戦い
北アフリカの枢軸軍
「バルバロッサ作戦」
ヨーロッパ要塞
アメリカとの戦い
カフカスへの進撃
スターリングラードをめぐる戦い
クルスク以後
第三帝国への爆撃
神々の黄昏
ノルマンディーからベルリンへ
索引
監修者あとがき
【著者】
ジェレミー・ハーウッド(Jeremy Harwood)
オックスフォード大学クライスト・チャーチ・カレッジで歴史学を学び、公開発表会で優勝するとともに、同じ年度の歴史学部最優秀卒業生としてサー・キース・フェイリング記念賞を受賞する。最近の著作には、「Looking Back at Britain history series」(全5巻、リーダーズ・ダイジェスト社、イギリス)、『Philosophy: A Beginner’s Guide to the Ideas of 100 Great Thinkers』(クウェルカス社)、そして『Atlas of History’s Greatest Military Victories』(アイコン・ブック社)などがある。
【監修者】
源田 孝(げんだ・たかし)
防衛大学校防衛学教育学群統率・戦史教育室教授。専門は軍事史。防衛大学校航空工学科と早稲田大学大学院公共経営研究科で学ぶ。元空将補。軍事史学会理事、戦略研究学会理事。主著に『エア・パワー-その理論と実践』(共著、芙蓉書房出版)、『戦略論体系⑪ミッチェル』(芙蓉書房出版)、『戦略の形成-支配者、国家、戦争』(共訳、中央公論新社)、『アメリカ空軍の歴史と戦略』、『ノモンハン航空戦全史』(共訳)、『エア・パワーの時代』(共訳、以上芙蓉書房出版)。
【訳者】
大川紀男(おおかわ・のりお)
国際基督教大学卒業後、出版社勤務などを経て約30年にわたって自身の翻訳会社を経営し、翻訳家として独立。