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『アメリカ人の物語』シリーズ
〈第Ⅰ期 建国の躍動〉
第1巻 『青年将校 ジョージ・ワシントン』
[著]西川秀和
[体裁]四六判・500ページ
[定価]本体2,800円+税
[ISBN]978-4-86582-020-1
なぜアメリカ人はイギリスから独立しようと考えたのか。野心あふれる青年期のワシントンと、独立戦争勃発までの動乱を描く。
アメリカ合衆国の原点がここにある―国づくりに挑んだリーダーたちの物語
なぜアメリカは超大国になれたのか?どんな人びとがアメリカを作り上げてきたのか?そんな素朴な疑問に真正面から取り組み、大統領を中心にさまざまな人びとが織りなすドラマとして、史実にもとづいて書き下ろした、類のない物語。
◆ 刊行にあたって(著者より)◆
……建国当初、アメリカは弱国であった。それから何度も危機が訪れた。そのたびに信念と理想を持って危機を解決しようとする人々が現れた。だからこそ今のアメリカがある。本シリーズは、困難に立ち向かった人々の苦闘を描いた物語である。
今、日本も多くの困難に直面している。高齢化、人口減少、安全保障、国家財政など問題は山積している。将来、日本はどうなるのか。われわれは不安を感じている。
歴史は教訓に満ちている。アメリカを興隆に導いた人々の生きざまを知れば、われわれ日本人に役立つ教訓となる。生きるヒントや将来の希望が見つかる。
◆本書の特徴◆
1.専門の研究者が一般向けにやさしく書き起こした歴史読み物
中高生でも十分に楽しめ、ビジネスマンの教養書としても最適。
2.大統領を中心にさまざまな人物が織りなすドラマ
大統領を主人公にした小説のようなテイスト。
3.日本人のためにわかりやすく書かれた本格的な通史
翻訳書や専門書ではわかりづらいところを著者の確かな知識でフォロー。
4.時代考証に基づいて描かれた、臨場感あふれる再現シーン
深く、幅広い史料の読み込みに裏づけられた、いま見てきたような語り口。
5.物語を彩る豊富な地図や挿絵など、ビジュアルな要素も充実
コラム「アメリカ史の窓」はこちら…
第1章 ワシントン家の人々
銀のスプーン/カルタヘナの英雄/歴史の断片:桜の木の伝説/喪失こそ成長の糧/海の呼び声/揺るぐことなき北辰/星の娘を狩る
第2章 若き日のワシントン
湧きいずる希望の源泉/歴史の断片:アライグマの毛皮/白いペスト/受け継がれる遺志/禁断の実を摘まざる者/歴史の断片:入れ歯/巨人相打つ/紅顔の使者/青紫の貝殻玉/人間の顔をした悪魔/雪原の逃避行 ほか
第3章 新世界の覇権
青雲の志/武人の憂鬱/陰森凄幽を往く/屍山血河/歴史の断片:インディアンの予言/ジョージ湖の戦い/規律こそ軍隊の魂/三都物語/孤軍奮闘/歴史の断片 頭皮剥ぎと残虐性/ラウドン卿の失策 ほか
第4章 大農園主ワシントン
華麗なる転身/未亡人の決意/愛の信奉者/華燭の典/歴史の断片:ワシントンの子孫の行方/初登院/カナンの呪い ほか
第5章 独立戦争へ至る道
母と青年/国王宣言/森林の英雄/歴史の断片:パクストン・ボーイズ/反逆の叫び/自由の息子たち/歴史の断片:予期せぬ自由の目覚め/歴史の断片:大革命の中の小革命/リバティー号/ボストン進駐 ほか
【シリーズ各巻】
第Ⅰ期 建国期の躍動
第1巻『青年将校 ジョージ・ワシントン』
なぜアメリカ人はイギリスから独立しようと考えたのか。野心溢れる青年期のワシントンの人生を追いながら独立戦争の勃発までの動乱を描く。
圧倒的に戦力で劣るアメリカはいかにして超大国イギリスに対抗したのか。大軍総司令官に就任したワシントンを中心に独立戦争が繰り広げられる。
大陸軍の苦難と最後の勝利、そして、新国家の成立までを描く。戦後、アメリカはどのような危機に晒されたのか。
アメリカの未来を切り開くために憲法制定会議が開催される。アメリカ人はどのような想いで憲法を作ったのか。そして、新たな憲法の下、ワシントンは初代大統領に就任する。
党派対立が激化する中、ワシントンは国家の分裂を避けるために続投を決意する。任期を無事に終えたワシントンは、時代を超越する理念を国民に提示して一介の市民に戻る。
第Ⅱ期 大陸国家への道程
1812年戦争や米墨戦争、奴隷制をめぐる南北の対立など内憂外患をへてアメリカは西方への拡大を加速させる。それはまさにアメリカが北アメリカ大陸全土を覆うこっかになろうとする挑戦であった。
第6巻『革命のペン トマス・ジェファソン』
第7巻『民主主義の哲学者 トマス・ジェファソン』
第8巻『ニュー・オーリンズの英雄 アンドリュー・ジャクソン』
第9巻『演壇のナポレオン ジェームズ・ポーク』
第Ⅲ期 南北戦争の動乱
奴隷制をめぐる南北の対立はついに南部諸州の脱退という最悪の事態を迎える。多くの人びとの運命が南北戦争の惨禍に呑み込まれるなか、リンカンは完全とアメリカ史上最大の試練に立ち向かう。
第10巻『民衆の人 エイブラハム・リンカン』
第11巻『スプリングフィールドの賢者 エイブラハム・リンカン』
第12巻『偉大なる解放者 エイブラハム・リンカン(上)』
第13巻『偉大なる解放者 エイブラハム・リンカン(下)』
あなたにアメリカ史を一緒に楽しんで欲しい。アメリカ史の面白さを知ってもらいたい。そう思って私は人間中心のアメリカ史を書いている。人間が最も興味を持つのは人間だからである。
アメリカ史を知れば知るほど、ああ、こんな面白い人物がいたんだなと新しい学びがある。ああ、こんな凄いことがあったんだなと新しい発見がある。新しい学びや発見に触れた時、あなたは心躍らないだろうか。アメリカ史をあなたに伝えたいという気持ちでは私は誰にも負けない。歴史の女神はそれほど、魅力的である。
私が読者に約束することは二つある。このシリーズがかつてない壮大なアメリカ史の世界になることだ。そして、わくわくする気持ちを忘れずに書き続けることだ。
最初、扉を開くには勇気がいるかもしれない。扉が重くてなかなか開かないかもしれない。しかし、いったん扉を開けばどうか。その先には新しい世界が広がっている。知の大冒険が待っている。
西川秀和(にしかわ・ひでかず)
歴史の面白さを伝えることを使命と考える、「アメリカ史の伝道師」。現在、大阪大学外国語学部非常勤講師。ジョージ・ワシントンと合衆国憲法の父ジェームズ・マディソンについて国内第一人者。ジョージ・ワシントンに傾倒し、同じ体格(身長183cm・体重79kg)になるべくトレーニングに励む。著書に『ジョージ・ワシントン伝記事典』(大学教育出版、2012年)、『ジョン・アダムス伝記事典』(同、2013年)、『トマス・ジェファソン伝記事典』(同、2014年)など。
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