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やぶにらみ 鳥たちの博物誌ー鳥とりどりの生活と文化ー

[著]デイヴィド・ターナー

[監訳]別宮貞徳

[定価]本体2,800円+税

[体裁]四六判・388ページ

[ISBN]978-4-86582-008-9

 2015年12月

✣日本図書館協会選定図書

 

ある時は神として崇拝され、またある時は悪魔の手先として非難され、鳥たちはわたしたち人間の歴史といつも深くかかわりあってきた。鳥類学上の知見にくわえ、文学・絵画・音楽・大衆文化などの該博な知識を縦横に駆使して、鳥たちが地球の歴史と文化に果たした驚くべき役割と、鳥に取りつかれた人間の数奇な人生を、 軽妙でひねりを効かせた文章で語りつくす。

 

 

【本書に登場する鳥たち】

(全76種)
★歴史上、一国の軍隊から宣戦布告された数少ない鳥、エミュー。
★絶滅してなお生き続けるスーパースター、ドードー。
★生物は、実物よりも実物を誇張したものの方に強く反応するという「超正常の刺激」の概念を生み出す実験に貢献した、セグロカモメ。
★殺虫剤DDTが少しずつ蓄積した小鳥を大量に食べて「生物蓄積」のために危機に瀕した、猛禽類。
★第2次大戦中、軍用の伝書バトを襲うという理由で航空省から目の敵にされた、ハヤブサ。
★一流の射手を意味する「スナイパー」のもととなった、ジグザグ飛行をするので仕留めるのがとても難しい、シギ(SNIPE)。
★了見の狭い国家主義が、今度ばかりはすばらしい恵みをもたらした――日本と中国の 繁殖合戦により個体数が増え続けている、トキ。
★ちゃんと登場して歌ってくれるかあてにならないマリア・カラスを彷彿とさせる鳥類界のプリマドンナ、ナイチンゲール。
★脅迫的なまでの縄張り意識の持ち主のいじめっ子、コマドリ。
★人間のどんな頑張りでもあらわせない、至上の幸福の歌の持ち主、ヒバリ。
★ベートーヴェンの第2交響曲の終楽章に霊感を与えた鳥、ヨーロッパウグイス。
★古典的な詩のスターからポップ・ミュージックのスターに転じた数少ない鳥、クロウタドリ。
★餌を手に入れるための「遠まわりテスト」などチョロイもの、自分の社会的地位の変化をすぐに理解する鳥能力者、コクマルカラス。
★オペラ⇒戦争⇒バードウォッチング、双眼鏡の発達によってその存在が気づかれた、カラフトムシクイ。
★うわべだけ派手なものよりも、平凡で慎ましいものに愛着を感じる国民性ゆえにイギリス人にひいきにされる、イエスズメ。
★西欧の宗教・哲学・政治すべての分野での革命的変動をもたらした「自然選択説」を思いつかせた鳥、ダーウィンフィンチ。
★世界中のさまざまな文化で、ヨッてタカッて目のかたきにされてきた、ヨタカ。
★飛翔中に睡眠をとることもあるとはっきりわかっている唯一の鳥、アマツバメ。
★人類史上もっとも傑出した役立たずのひとりだった、オーデュボン(こちらは人間)

1.飛べない鳥  

2.海鳥  

3.猛禽  

4.水鳥  

5.猟鳥
6.歌う鳥  

7.木に止まるその他の鳥  

8.無所属の鳥

 詳細…

【著者]

デイヴィド・ターナー(David Turner)
ロンドンを拠点に、フィナンシャル・タイムズ紙やロイター通信などに寄稿してきたライター。弱冠8歳のときより、イギリスのみならず世界を股にかけてのバードウォッチングを、そしてケンブリッジ大学で歴史学の学位を取得するまでマンウォッチングを続け、ジャーナリストの道へ。英国鳥類学協会のヴォランティアの会員。


【監訳者】
別宮貞徳(べっく・さだのり)
1927年、東京生まれ。少年時代より昆虫採集に夢中になり、とくに珍種のチョウを求めて日本全国を渡り歩く。東京大学理学部動物学科入学。在学中に聖職者を志すにいたり、東京カトリック神学院に渡るも2年半ばで体調を崩し休学。上智大学英文科に渡り、同大学文学部教授を経て、翻訳家、エッセイスト。著書や翻訳書200冊に及ぶも、いまだ日本国境を越える渡りの経験はない。著書に『誤訳 迷訳 欠陥翻訳』、『裏返し文章講座』など。訳書にデズモンド・モリス『人類と芸術の300万年』、M.ブリストウ『世界の国歌総覧』、ベン・ホアー『動物たちの地球大移動』、アラン・ブラックウッド『世界音楽文化図鑑』などなど。