刊行案内人文(歴史・民俗・宗教・思想)>『放浪学生のヨーロッパ中世』

放浪学生(ヴァガンテース)のヨーロッパ中世

[著]堀越孝一

[体裁]四六判446ページ

[定価]本体3,000円+税

[ISBN]978-4-86582-032-4

 2018年3月発売

 

滋味と諧謔精神に富む文章で、西洋中世史への自身の思いを語る「いま、中世の秋」。彷徨える青春時代を回想しつつ、半生をかけて日本語訳と注釈にうちこんできた、ヴィヨン探求の道程をつまびらかにした「わがヴィヨン」を、新たな装いで。

 

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【書評掲載】

▶2018年9月1日付『図書新聞』に書評が掲載されました(評者・白石嘉治氏)。詳細…

第一部 いま、中世の秋

Ⅰ いま、中世の秋
  1 隠国のブルゴーニュ  
  2 窓外の風景  
  3 ヴァンセンヌの森の女主人  
 Ⅱ ある日の講義

  1 卒論読みのこと

    2 注のある風景  

  3 ある日の講義  

  4 くねくね体の文章  

  5 自由石の親方  

  6 変成男子御愛用  

  7 平家納経をみる  

  8 いうまでもなく、周知の  

  9 かぎりなくやさしいアキテーヌ  

  10 風車談義  

  11 ヴィエンヌの流れのほとりに  

  12 絵をみる   

 

Ⅲ 青春燔祭  

    1 若者狩り  

  2 海辺の墓地  

  3 オフィリアの歌  

  4 ロランの歌  

  5 ドゥイノの悲歌  

  6 貴婦人と一角獣  

  7 四月の女王のバラダ  

  8 綱屋小町の歌  

  9 リヨンの青春  

  10 モービュエの水場で   

 

Ⅳ 歴史家の仕事  

    1 わが蘭学事始    

    2 叙情の発見    

    3 小春日和のヴェズレ―  

    4 わがイミタティオ  

    5 歴史家の仕事      

 

第二部 わがヴィヨン

  一九九二年夏、マロ本を見る   

Ⅰ 放浪学生     

      1  放浪学生の歌  

      2  師のまねび  

      3  無頼の伝説  

      4  遊びの相のもとに  

      5  無為について  

      6  わが歴史への道   

Ⅱ 旅立ち   

      1  ふたたびの夏、パリへ     

      2  人の影、家の影     

      3  去年の雪、パリの雪     

      4  あいつも逝って三十年     

      5  町の考古学     

      6  燃える指     

      7  事の発端   

Ⅲ 歌の場   

      1  四つの教会堂     

      2  セーヌを壺になみなみと     

      3  母が一度そこに座ったことがある     

      4  見上げれば女神さま     

      5  六十七番のビュスでシャトレ下車     

      6  テー・ジェー・ヴェーとポワトゥーのロバ     

      7  「四つのエース」の看板     

      8  わが友ジャック・カルドン     

      9  詩の地層     

      10  一九九四年秋、玉川上水の橋の上に月が上る    

 

  あとがき  

堀越孝一(ほりこし・こういち)  
学習院大学名誉教授。専門はヨーロッパ中世史。美術や文学に関する著作も多い。著書に『中世ヨーロッパの歴史』『中世の秋の画家たち』(講談社)、『ヴィヨン遺言詩注釈Ⅰ~Ⅳ』(小沢書店)、『人間のヨーロッパ中世』(悠書館)、『パリの住人の日記1,2』(八坂書房)など。訳書に、ホイジンガ『中世の秋』『朝の影のなかに』(中央公論新社)、『騎士道百科図鑑』『ヴィヨン遺言詩集』(悠書館)など。

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